Mon,July 04,2011

レ・フレール「Piano Spatial」(+α)

振り返って見てみれば「Piano Pittoressque」からこっち全く触れていないレ・フレールなのですが、去年も今年もコンサートに行っているのよ。なのに何も触れていないのよ。どういうこと。寧ろ今多分一番好きなアーティストなのに。どういうこと。力入れて何かを書こうとしているのに自分のパワーが追いつかなくて延ばし延ばしにした挙げ句書かないからだと思います。ダメそう。あと、コンサートに行ってその勢いで書ければいいのだけれど、大体の場合において出張のついでに行っているので(とても運がいいことに、タイミングが合っている)、その後の仕事でふっとんでしまうとかそういうことがあるのよね。あの時だけはちょっとモバイルパソコンが欲しく……いやあっても無理ね、多分。

ちなみに去年のコンサートの曲目↓。
les2010.jpg
……今初めてパソコンに落としたんだけれど、携帯で撮る時にサイズを小さくしたまま撮ってしまったようです。慌てていたからね。これじゃ読めないじゃないの。ダメじゃん。

今年の↓。
les2011.jpg
撮る時に気づいたのですが、今年のは元々きちんと曲目が書かれた紙が配られていたので、アンコール曲のみ。ちなみにこの「シャクナンガンピ」は大好きな曲なので、いつやってくれるのかと心待ちにしていたけれどアンコール一曲目。でもいい選曲だったと思います。

えー…どうしよう、アルバムの話というよりコンサートの話になってきそうな気がします。もうそれはそれでもいいか。なんといいかげんな。

今度のアルバム「Piano Spattial」は、また更に変化を遂げて、彼等の十八番であったブギウギが更になりを潜めて静かで綺麗な曲も増えたかなという印象。元々オリジナルアルバム一枚目と言っていいと思う「ピアノ・ブレイカー」が若さに任せたパワフルで勢いのある、ブギウギを中心としたアルバム。二枚目の「ピアノ・ピトレスク」はバリエーションを増やしてタイプの違ったものが入り、少し「和」を意識したものも増えたかなと思ったものの、意識しすぎてちょっとぎこちなくも感じたものです。

そしてこの「ピアノ・スパシアル」。
先ず最初に聴いた時は、大人しい曲が目立ってしまって少しガッカリ感じたりしたものでしたが、コンサートで聴いた後は印象が変わったものもあり、つまりずっと良く感じるようになったというね……。だからアルバム単体での感想が言いにくいわけです。

とはいえ、アルバムを最初に聴いた時、1曲目の、イントロともいえる「EARTH」から2曲目の「空へ」へ続く高揚感に背筋がぞくぞくしたし、これはコンサートの一発目で来る作りの曲ですね!と思っていたので、当然のようにこの2曲がコンサートの最初に来てくれたのも嬉しかったものです。
とにかくこの2曲がセットで良いのよね。「空へ」の美しさはたまらないものがあります。今回のアルバムのメインかな。きっとそう。解説がないのに思わしげなことを書いてくれてあるアルバムなのですが、宇宙飛行士の野口さんとのセッションで出来た曲があると書かれているので、それがこれなのかなと思ったりもします。いずれにしろこの曲の、まさに空に向かっていくような高揚感がたまりません。宇宙というより、「青い空」に向かっていくかんじですが。とか書いていてそもそもこの曲じゃなかったら話にならないのだれけど。だからそのくらい解説入れて下さいって。

そう、今回のアルバム、ジャケット写真が真っ青なところから見ても分かるように、イメージカラーが全体的に色々な意味で青。アンニュイな意味もしとしと系も含めて青。それでも彼等の「青」は「陽」だなと感じます。だから多分「青空」なんだと思うけれど。
あと、非常にうっとうしい(ごめん。でも悪い意味ではないです)のが、色々な国の言葉が混ざっている!こと。タイトルがそれぞれで、言われてみればそっちのイメージかなと思ったりするのだけれど、レ・フレールは基本フランス系多いよねと思い込んで、だから分かんないと見ていた時に何故か読めたので、アレ?と思ったんですが、ドイツ語だったという。読めても意味は分からないのだけれど、少し囓っていると読み方だけはなんとなく分かったりするでしょう。アレです。だってフランス語なんて読み方すらわかんないもの、私。

さてそんな中での3曲目は「Follow me!」。とりあえず英語。そしてそれはTwitterでしょうか的な。そのへんはサッパリ分かりませんが(多分全然関係ないです)、テンポのいい軽快な曲。コンサートでやるとノリが良かったかな。わりと好きな曲。覚えやすいってのもあるけれど。

4曲目は「Sphären(スフェーレン)」……かな。ドイツ語。これにドイツ語?ってかんじではあったり。これはレ・フレールが昔から弾いているちょっとしたクラシックのピアノ曲っぽい。どんな説明。でもそんなかんじ。そう考えればドイツ語でも納得でしょうか。今までの曲だと「for child」だったっけ、それはタイトルだったかどうかって話があるけれど、あの系統だと感じたのです。基本的にはこれもテンポのいい高い音がメインの曲。

5曲目は「Legendary Standard」。アンニュイで静かめな曲。でもその中に彼等らしい綺麗なフレーズが入って、なんとも優しい曲。少しジャズ系に入っていくところが好き。

6曲目は「il Mio Cane」。何語。と唸っていたら身内が教えてくれました。「イル・ミオ・カーネ」、イタリア語だと。多分。多分てアンタ……。自分が分かる外国語は、英語以外は基本的にイタリア語だと思っているようです。私が英語以外で読めたのはドイツ語だと思い込んでいるようなもんでしょうか。
カワイイ曲です。「Cane」が犬だと聞き、納得。そういうテンポの曲よね、コレ。これまたちょっとジャズ系込み。後半は手拍子が必ず入りそうな曲。というか、レ・フレールのあんちゃん(守也さん)に観客が煽られそうな曲だと思います。

7曲目は「Squash Hammer」。スカッシュ・ハンマー。ハンマーっぽいです、なんか、凄く。低音で叩きつぶしてるかんじのテンポのいい曲。

8曲目は「Boogie Woogie Spatial」。これに関しては今更言うまでもない、彼等の十八番とも言えるタイプのブギウギ。お約束。でも今回はこのお約束が一曲しかなくて、ちょっと寂しいことは寂しい。

9曲目は組曲「静かな生活」。コンサートで説明がありましたが、年老いた男性の生活をイメージして描いたそうで。しかしこの曲は正直アルバムで聴いた時ダントツで退屈で、コンサートで見て聞いてもやっぱりちょっと退屈だった。ゴメン。だって二人で弾いてる時間が短いんだもの!レ・フレールっていったら3本以上の腕を使って欲しいからね。

10曲目は「La Flamme」。フランス語。読めなくてもフランス語だと分かる。「炎」。大変分かりやすく炎っぽい曲。フランスというよりなんだろ、寧ろエスニック……じゃないなあ、スペインかな、そのへんのかんじがするのはちょっとフラメンコっぽいからでしょうか。

11曲目は「METALLOID」。これ、最初に聴いた時インパクトあったのよね。なんとも今までと違うもの入れてきたなと。ハードロック系ぽいのかな?と思ってタイトル見たらメタロイドって、そうか、言われてみればメタルだわ、と納得。
ただ、聴くだけより演奏見たほうが圧倒的にインパクトが強い曲で、これは両方セットでないと語れない気もしてしまったわ。あの、親指でたたきつけるように弾くのって、指大丈夫なんですかという気になったよ。強烈。短い曲だから出来るってかんじ?守也さん、昔はメタルとかロック系の曲も作っていたようなんで、今後もちょとばかり取り入れてくれると面白いかも、と思ったわ。ただ、どう取り入れるかなと悩むところではあるけれど。

12曲目は「Rainy Day」。タイトルまんまのしとしとした音。ミュート音が続きます。これがまた綺麗。彼等の雨っていうのはこういうかんじなのかなと嬉しくなったわ。しとしとだけれどじめじめでなく、雨の中の穏やかな時間、といったかんじ。本当に静かな曲だけれど、好き。そういうのクラシック曲であったわね。
でも多分自分で弾くとなったら最初のほうで飽きるだろうなとも思った。ラストのあたりは楽しそうだけれど。そもそもそれ以前に弾けませんけども。というか彼等の曲は腕があと二本ないと、腕(技)があっても弾けないんたけれど。私は当時激しい曲が好きで好きで、ピアノ壊さないでねと言われていたのは秘密にしておこうと思います。

13曲目は「月の歌」。静かでちょっと和風の曲。
14曲目は「Présage(プレサージュ)」。フランス語。「月の歌」とセット。こちらはうってかわってパワー全開の曲。でもどちらもクラシカル。

15曲目は「Glory Moment」。14曲目の「プレサージュ」が盛り上がり的ラストなら、これは本当にエンドっぽい曲。まとめ的な。確かコンサートでもラスト曲だった筈。まさにそういう向けの曲だと感じます。主音がはっきりとした、分かりやすい曲。良いです。なんか、エンドっぽくて下校の時とかの曲に聞こえる。褒め言葉に聞こえないんだけれども褒めているのよコレ。おかしいな。

16曲目、というかラスト曲は「シャクナンガンピ」。最初のほうにとりあげたように、私の大好きな曲。一見(一聴?)静かな曲をここまで気に入るのも珍しいんじゃないかな、私には。15曲目の「Glory Moment」でラストだと思って聴いていたので(本当にそれだけラストっぽい曲だと思う)、オマケ的に入っていた、ように聞こえたのもポイント高いのかも。ラストのラスト(コンサートの。)はブギウギで盛り上げてくれたしね。
で、シャクナンガンピですが、なんとも独特な美しさを持っている曲だなと。タイトルを見た時に、屋久島の幻の花よねこれ、と分かったあたりでもポイント高いのかも。私はそんなに花を知っているとは言い難いから。和風のシンプルなメロディにだんだん重なっていくピアノ音が本当に綺麗で綺麗で、聴いていてこう、なんていうんだろ、心に染みる曲です。静かなだけじゃなくてどんどん激しさを増すのよね。その変化が好きなのかも。


アルバムはこれで全曲ですが、せっかくだからコンサートの曲一覧も載せてしまおうと。既に長い記事になってるのに何しやがりますか的に。読まなくてもいいのよ。何を開き直っているのか。
les2011-02.jpg
……長いし面倒、いやその、まあそんなわけで写真とってみました。雑なことを。相変わらず入る(というかそれが彼等のコンサートの醍醐味のひとつ)即興、「Boogie Woogie Improvisation」は素晴らしかったよ。今回はオリジナル即興というよりメドレーといった風のもありましたが、いずれにしろ本当にたまらんです。

あと、完全に忘れていたけれど、今までは本当にそのパワーばかりが全面に出てしまっていて、それはそれで私はとても楽しかったのだけれど、そのパワーが有り余りすぎていたために、お年を召した方にはちょっと向きではなかったのよね。ピアノ音なのに。でも今回はかなり方向が変わって、歳の方でも楽しめる、そんなアルバムに、そんなコンサートに、なったのではないかと思います。休憩も入るようになったしね。あれは観客の為というより本人達の為のような気もしますが。年齢的にそんなに無理だもの。前から心配していたけれど。息長くやって欲しいからそう無理しないでいいのよと余計なお世話的なことを思ってしまうのでした。
そういや今回客層がちょっとあがっていた気もするのよね。それで今までより落ち着いて音が聴けたのも嬉しかったわ。そういうのをレ・フレール側が求めているのかどうかまでは分からないけれど、私は嬉しかったのよ。
ただ、だからこそ、今までのパワーのある音が好きな方にはしばらく馴染めないしガッカリするかもしれない、とも思います。地味な印象を受けるかも。コンサートを見聞きするとかなり気持ちが変わったりするんだけれども。少なくとも私はそうだったので。
ピアノ・スパシアルピアノ・スパシアル
レ・フレール

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posted by sei at 22:27 | TrackBack(0) | Music | 管理用
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